規格や法令への準拠のためのjcss

jcssは計量標準供給制度と校正事業者登録制度によって実現する計量法トレーサビリティ制度です。
計量標準供給制度は、校正を行う時の元となる国家計量標準を法令に基づいて経済産業大臣が指定するものです。
校正の標準となる源が国によって指定されることにより国家間でも通用するトレーサビリティーが確保することができます。
校正事業者登録制度は、校正を行う事業者を対象とした登録制度です。
登録は校正する種類によって分類した24区分ごとに行われます。
計量法やISO17025で規定される要求事項を満たしていることが登録の基準となります。
登録している事業所は校正に必要な技量を有していることになります。
この2つの制度を合わせることで国際的に通用する校正のトレーサビリティーを確保することができます。

信頼性確保のために規格が求めるトレーサビリティー

日本の標準規格であるJIS規格にjcssが記載されているのは250規格以上もあります。
特に化学部門が圧倒的に多く約200規格に記載されています。
標準物質や標準液、標準ガスなどの基準として、「計量標準供給制度に基づき供給されている国家計量標準にトレーサブルな校正証明書を付した標準液及び標準ガスを用いることが望ましい」と記載されている。
このように標準となるものを規格ごとにいちいち定義する必要がなく、適合する校正証明書を付しただけで信頼性が確保できることは校正事業者にとっても、校正依頼者にとっても簡便であり、余分な費用や時間を使う必要がないというメリットがあります。
信頼性を確認する必要性がある時にも校正証明書でトレーサビリティーが証明できるため便利です。

トレーサビリティーによる法令遵守

jcssは国家の標準へのトレーサビリティーが確保できることから、法規制の要求事項としても適用されています。
例えば、高圧ガス保安法では温度計や圧力計にこの制度を利用した精度管理を一年ごとに行う旨を明記することが求められています。
電気通信事業者法では登録認定機関に対して年一回の較正された測定器を使って技術基準適合認定を実施することを要求しています。
電波法でも登録検査事業者は定期的に校正された測定器を用いなければならないことが規定されています。
気象業務法による気象測器の検定にもこの制度の校正が必要です。
このように法的な要求事項による測定器の校正にはこの制度の適用が義務付けられています。
トレーサビリティーを確保することで法令を遵守することができます。