計量トレーサビリティ制度・jcssとは

計量、すなわちものをはかるという事は、身近な事項です。たとえば時計などがそうでしょう。「昼からあの作業を始めて、今終わった。ということはあの作業にかかった時間はこれぐらいか…」といった計算を日常的に行う人もいると思います。これ以外にも、製造業などでものの寸法や重さを量る人もいることは簡単に推し量れます。このように計量は身近なものなのですが、そのための基準は、どれぐらい正確なのでしょう。先ほどの具体例で言えば、その時計はどれだけの正確さを持っているのでしょう。寸法を測るにしたって、そのものさしは正確でしょうか?それに関して、精度の高い基準からどれだけずれているかを計算したり調整するのを校正といいます。jcssとは、その校正に関して、計量法で定められた制度です。

計量標準を供給してくれるjcss

この制度は2本柱に分かれています。そのうちのひとつが計量標準の供給です。つまりは計量の国家的な基準を定め、『後述するもう一つの柱である事業者登録制度で、審査を経て登録された業者』に供給するのです。もう少し具体的に説明しますと、この国家基準は、計量法に従って、経済産業大臣によって指定されます。そして供給は国立研究開発法人産業技術総合研究所、日本電気計器検定所又は経済産業大臣が指定した指定校正機関が、指定された特定標準器等又は特定標準物質を使って校正等を行う形で実行されます。これにより、トレーサビリティ(追跡性)の第一歩が確立されます。つまり、「認定業者で校正を行い証明書を発行してもらったが、その業者はどこから校正されているのか」とたどっていくと、ここで供給される国家基準に辿り着けるようにしているのです。

業者登録により業者はjcss認定証明書を発行できる

この制度において、業者登録は任意の登録になります。つまり日本全国全ての業者が絶対に審査を受けないといけない、というわけではありません。しかし、かといって価値のないものかというと、そうではありません。登録にはNITEによる審査があり、この審査を通って登録のかなった業者は、制度に基づく証明書を発行することが可能になります。つまり、登録がかなっているということは、その業者による校正では、さかのぼっていけば国家基準に辿り着くことのできる校正を受けることができる、ということになります。この校正は法規制においても活用されているので実用範囲は広いでしょう。またこの審査には技術力も含まれますので、登録できるというだけで、その登録区分における技術力も確認しやすくなるというメリットがあるのです。